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漏電ブレーカーとは 動かない時の原因と対応策を徹底解説

2025年07月24日

「漏電ブレーカーが落ちない?それって逆に危ないかも…!」家庭や事業所の電気設備で、安全を守る重要な役割を担うのが漏電ブレーカーです。

本来は漏電を感知すると自動で電気を遮断する仕組みですが、「落ちない」「動かない」場合は重大な故障や見えないトラブルの前兆である可能性もあります。

この記事では、漏電ブレーカーの基本的な仕組みから、動かない原因とその対処法、安全に使うためのチェックポイントまでを徹底解説します。

万が一に備えて、正しい知識を身につけましょう。

漏電ブレーカーとは 動かない時の原因と対応策を徹底解説

漏電ブレーカーとは

漏電ブレーカーは、家庭や事業所など幅広い場所で活躍している安全装置です。

万が一漏電が発生した際に電気の供給を遮断し、火災や感電などの重大な事故を未然に防ぎます。

しかし、いざというときに正しく動作しないと、安全性が損なわれる恐れがあります。

漏電ブレーカーの基本的な仕組み

漏電ブレーカーは、電気回路に流れる電流を常に監視しており、通常時はそのまま電気を通します。

しかし、電気機器や配線の不具合などにより本来流れてはいけない漏電が発生すると、漏電ブレーカーに内蔵されたセンサーが異常電流を感知します。

これにより、ブレーカーの内部スイッチが作動し、電気の流れを自動的に遮断します。

このしくみにより、感電や火災といった事故のリスクを大幅に低減させることができます。

漏電ブレーカーは、家庭の分電盤や電源盤の中に組み込まれていることが多く、暮らしの安全を守るため非常に重要な役割を果たしています。

漏電ブレーカーが動かない主な原因とは

漏電ブレーカーが作動しない場合、重大な事故につながる可能性があるため、早急な原因の特定と対処が必要です。

単なる漏電だけでなく、さまざまな電気トラブルや機械的な不調が影響していることもあります。

ここでは、漏電ブレーカーが動作しない主な原因について、いくつかの観点から解説します。

漏電以外の電気系トラブル

漏電ブレーカーが動作しない場合、実は漏電以外の電気系トラブルが影響していることもあります。

例えば、回路の接続不良や配線の断線、電源自体の供給トラブルなどが挙げられます。

これらのトラブルがあると、漏電ブレーカーが誤って正常な電流しか流れていないと判断し、遮断動作を行わないこともあります。

また、分電盤内の他のブレーカーや機器に問題が生じているケースもあるため、さまざまな視点から点検・確認を行うことが大切です。

内部部品の劣化や故障

長期間にわたり使用されている漏電ブレーカーは、内部部品が経年劣化することがあります。

特に、内部で電流を検知するセンサーや、遮断機構部分のバネ、接点などは摩耗や腐食が進行しやすい部分です。

これらが劣化・故障することで、本来発生すべき遮断動作がうまく作動しなくなるおそれがあります。

とくに、設置から10年以上が経過している場合は、定期的な点検や必要に応じた交換が推奨されます。

ブレーカーの容量不足

家庭や事業所で使用する電気機器が増え、漏電ブレーカーの設定容量を超えるケースも見られます。

容量以上の電流が流れると、漏電自体が発生していなくても、ブレーカーが誤作動や作動不良を起こすことがあります。

また、複数の電気機器を一度に使っているとき、ブレーカーが正常に作動しないトラブルも報告されています。

このような場合は、お住まいの電気使用状況に合った容量のブレーカーへの交換や、回路の見直しを検討することが重要です。

対応策と応急処置の方法

万が一、漏電ブレーカーが動作しない場合は速やかな対応が必要です。

正しい対応策や応急処置の方法を知っておくことで、トラブル時でも落ち着いて安全に対処できます。

ここでは、専門業者に依頼する前に自分でできる点検方法や、ブレーカーの再起動・リセットのステップについて解説します。

自分でできる簡単な点検方法

まず、分電盤のカバーを開け、ブレーカーや配線に目立った異常がないか目視で確認しましょう。

焦げや焼け跡がないか、ブレーカーのレバーが中途半端な位置になっていないかもチェックポイントです。

また、家中のコンセントや電化製品を一旦全て抜き差しし、個別に復旧させる方法もあります。

これで問題のある回路や機器を特定できる場合があります。

ただし、分からない場合や漏電の疑いが強い場合は、必ず電気工事士などの専門家に相談してください。

再起動・リセットの手順

ブレーカーの再起動やリセットを行う前に、必ず手を乾かし、靴を履くなど安全を確保しましょう。

まず、すべてのブレーカーのスイッチを「切」の状態にします。

次に、漏電ブレーカーのスイッチをいったん「切」にし、その後「入」に戻します。

各ブレーカーを一つずつ「入」にし、どの回路で問題が発生するのかを確認しましょう。

同じ方法で原因特定を進めることで、漏電や異常箇所のおおよその目安がわかります。

ただし、繰り返し遮断する場合や異常が解消しない場合は、無理に使用せず専門業者へ連絡しましょう。

まとめ

漏電ブレーカーは家庭の安全を守る大切な装置です。

日頃から、定期的な点検やメンテナンスを欠かさず、異常を感じた際は早めの対応を心がけましょう。

特に古いブレーカーや電気設備は劣化・故障が進みやすいため、プロによる点検や相談も重要です。

また、万が一トラブルが発生した場合でも慌てず適切な対応を取れるよう、日頃から仕組みや点検方法を身につけておくと安心して暮らすことができます。